2024年7月27日、パリ五輪の柔道男子60キロ級・準々決勝で永山竜樹(ながやまりゅうじゅ)選手がフランシスコ・ガルリゴス選手(スペイン)に敗れましたが、この試合が「世紀の大誤審」だったのではと波紋を呼んでいます。
永山選手や鈴木桂治監督の抗議も認められず、ガルリゴス選手はそのまま勝利を手にしましたが、その後世界中から猛烈なバッシングを受けることとなります。
今回はこの騒動をふまえ、フランシスコ・ガルリゴス選手に対する海外の反応をまとめました。
そしてガルリゴス選手本人やコーチ陣の試合後のコメントや、ご本人について(プロフィール・経歴)も紹介します。
【世紀の大誤審】永山竜樹VSガルリゴス戦 何が起きた?
引用:テレ東スポーツ
何があったのか時系列で紹介いたしますね。
①試合開始2分頃、ガルリゴス選手が永山選手を寝技に持ち込み、「絞め技」をかけてきました。
②残り時間1分になった時、主審から「待て」の合図がありました。
③本来ならガルリゴス選手が合図後すぐ「絞め技」をやめて身体を相手から離すべきところ、さらに同じ体制のまま6秒間継続。→主審は従わない選手に反則をとるべきところぼんやり見ているだけ。
④永山選手は「待て」という主審のコールがあったため、当然相手が絞め技をやめるだろうという認識から抵抗する力を緩めました。→ただ、絞め技が続行された為、余計に技がかかる事となり永山選手は一時気を失う事態になります。
⑤ガルリゴス選手が永山選手から離れて立ち上がった際、永山選手はまだ意識が落ちている状態であおむけになったまま→主審は「絞め技」の有効化を認識
⑥その後、永山選手の意識は戻り立ち上がります。→道着の乱れがあったため永山選手はそれを整えました。
⑦主審はガルリゴス選手へ「1本」勝ちの判定を言い渡しました。
⑧結果に納得がいかない永山選手は握手を拒否、審判に抗議するもはねのけられてしまい、結果は覆りませんでした。
フランシスコ・ガルリゴス選手への海外の反応
引用:msn
それではフランシスコ・ガルリゴス選手に対する海外の反応を紹介しますね!
So if I understand correctly, Garrigos did something illegal and still won?
つまり、私の理解が正しければガルリゴスが違法行為をして、それで勝ったということか?
引用:ガラパゴスジャパン
Garrigos continued to choke Nagayama even after the referee called for him to wait, and Nagayama lost consciousness a few seconds later, and the referee immediately declared Garrigos the winner, a brainless and stupid decision.
ガルリゴスは審判が待てと言った後も永山の首を締め続けた。そして永山は数秒後に気を失い、レフェリーは即座にガルリゴスの勝利を宣告した。これは脳死した馬鹿げた判定だよ。
引用:ガラパゴスジャパン
Continuing a choke hold after a match is stopped is not permitted. Ignoring a “mate” after a choke hold is the same as ignoring your opponent tapping out. It’s poor sportsmanship.
試合が中断された後も絞め技を続けることは許されない。絞め技の後に「マテ」を無視することは、相手のタップを無視することと同じだ。それはひどいスポーツマンシップだ。
引用:海外の反応スポーツ
他にはこういった声が上がっています
- 「待て」がかかった時点で動作をやめないと。無視した場合は反則とられてもおかしくないだろ。
- 今まで見た柔道の中で一番ひどい勝利をかっさらい方だ。審判の行動も鈍すぎる。これは一発で失格にすべき。
- ガルリゴスの柔道を愛していたが、これはとうてい応援できない。
- ルールを理解していない人に審判をさせないで。
- フランのキャリアは終わるはずだ。なんと悲惨な光景だろう。
- 日本のあなたたちは本当に抗議すべき!永山は銅メダルではなく金メダルを争う資格があります。彼こそが真のチャンピオンです。日本は彼を誇りに思うべきです。
かなり、厳しい意見が多いようですね。
永山選手こそが次の試合に進むべき勝者だったとビシッと指摘する声も少なくないです。
ガルリゴス選手の母国スペインでは「よくやった!」と普通に褒めたたえる報道が中心なようですが、それ以外の国では「この試合がいかにスポーツ精神に反していたか」を冷静に批判されている方がほとんどです。
ガルリゴス選手とコーチは何と発言している?
ガルリゴス選手の試合後のコメントです。
「場内の音で審判の「待て」に気づかなかったものの、永山選手が近づいてきたので放した」
「畳の上で失神してしまうことは、ライバルの勝利を意味する。常にそうだったし、ルールは誰にとっても同じです」
引用:Yahoo!ニュース
スペインのキノ・ルイスコーチは次のようにおっしゃっています。
「ガルリゴスは不快なメッセージを受け取ったが、私には理解できない。彼らは正しくないと思うし、私はフラン(ガルリゴス選手)を死ぬまで守るつもりだ」
彼はよく練習で日本を訪れるが、もう行くな、評判が良くないと言う人もいる。ガルリゴスのやったことは不名誉なことだと言うが、理解できない」
「永山選手は負け方を知らなければならず、エレガントでいなければならない。なぜガルリゴスに挨拶をしなかったのか。彼は眠ってしまったじゃないか。フランは試合に勝つためにここに来た」
引用:Yahoo!ニュース
結構、スペインサイドは強気なコメントですね!
ガルリゴス選手の非を認めるどころか、永山選手が審判に抗議をしたことについて批判しています。
世界中からバッシングの声は届いているはずですが、「どこが悪いんだ??」と半ば開き直った態度で終始押し通そうとしています。
日本がもし逆の立場なら、こんな対応にはならないとは思われますが、そこはお国柄の違いなのでしょうか。
フランシスコ・ガルリゴス選手のプロフィール・経歴
フランシスコ・ガルリゴス選手のプロフィールはこちら
- 名前:Francisco Garrigós Rosa(フランシスコ・ガルリゴス・ロサ)
- 生年月日(年齢):1994年12月9日(29歳)
- 出身:スペイン・マドリード州モストレス
- 身長:160cm
- 階級:男子60kg級
- 世界ランキング1位(2024年7月時点)
- 2014世界ジュニア優勝
- 2021,2022,2024年ヨーロッパ選手権優勝
- 2023年世界選手権優勝
- 2024年パリオリンピック銅メダル
4年に1度しか出場できないオリンピックで大誤審をされてしまった永山選手。そのお気持ちを考えると胸が痛むのは日本人だけではなく、世界中で沢山おられたようです。
ガルリゴス戦の後、相当落ち込まれたと思いますが「応援してくださった方のためにも手ぶらで帰るわけにはいかない」と気持ちを切り替え、敗者復活戦から見事に銅メダルを獲得されたのは本当に凄い精神力だと感じました。
今回のこの「誤審」騒動がこの先の柔道界にもたらす影響はどうなるのか、ファンとしては動向を見守ってゆきたいものです。
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